駆け出しQAだった自分にまずやっとけと思うもの
アドベントカレンダー2日目です。
きっとあれですね、ずっとこのまま1日ズレて進行しますね。
頂いたお題
駆け出しのQAだった頃の自分に向けて、まずやっとけ、と思うものは?
お題の提供ありがとうございます。
はい、まだ2年目のバリバリ駆け出し中のQAエンジニアですが、考えてみます。
早いうちに学んでおくべきこと
と、解釈した考えをまず。
英語
こういう記事で挙げられるものの筆頭ですが、やはり大事だなぁと常々思います。
日本語よりも英語の資料の方が母数が多いですし、カンファレンスでも本人の言葉(ニュアンス)で理解できることは大いなる強みだと思います。
ただ、QAエンジニアとして駆け出し始めてしまった直後のタイミングで学ぶべきではないと思います。
「できるだけ早いうちに」であれば英語ほど費用対効果の高いものはないと思います。(と言いつつ、未だに全然なのですが...)
何事でもそうですが、優先順位を考えると必然的にそう判断できると思います。
英語を読まなければ品質について全く学べない状況にある場合は別ですが、日本語でもそれらを学ぶために十分体系的な資料が存在しています。
日本語で存在する資料や情報をある程度得て、十分思考できる状態になったと感じ新たな刺激が欲しくなったら英語の資料を読み出すでも良いと思います。
日本語でピンと来ない内容を英語で読んでもピンと来ません。
母国語で思考できるようになってから学ぶくらいがちょうどいいのかなと思います。(なので勉強しますね...)
批判的思考
いわゆるクリティカルシンキングというやつです。
昨日の記事に書いていた悲観的な思考とは異なります。
本当にざっくりかんたんに説明すると、「ものごとを鵜呑みにしない」ということです。
○○さんがそう言っていた、○○という本にそう書いてあった、○○というブログで読んだ。
それらの情報がすべて正しいとは限りません。
また、その文脈の上で成り立つ正しさであり、どんな場面にも成り立つものではないことが往々としてあります。
もちろん、このブログもそうです。
あくまで一個人が何の根拠も出さずに綴っているだけの記事でしかありません。
述べている内容が妥当なのか、論理的に矛盾していないか、何を前提にしているのかなど、様々なことを考えることができます。
本当にそうなのか、なぜそう言えるのかをしっかりと考える思考が大切です。
テストにおいてもそうです。
「仕様は要件と矛盾して(乖離して)いないか」
「分析は正しいのか」「設計したテストはリスクをヘッジすることができるか」
「このメトリクスは求めている内容を可視化できるか」
あらゆる場面でそれら妥当性を確認すると思います。
なにか新しい知識や情報を得るときにも、テストをするときにも役に立つスキルだと思います。
こちらも英語同様で優先度は考える必要がありますが、早いうちに学んでおくべきだと思います。(なのでちゃんと学びます...)
駆け出し始めた直後に学ぶもの
本題です。
JSTQB FLシラバス
THE 王道です。
王道ですが、しっかりと意識して読むと体系的なテストの知識だけでなく、いろいろなことがわかります。
テストのスタンダードを学ぶことで、自分の組織がそれと比べてどんなことをしているのかがわかるようになります。
自分の担当している業務がテストプロセスのどこに該当するのか、なぜやっているのか。
(一部例外的な組織もあるかもしれませんが、)目的を持たないテストはありません。
例えば、はじめはテストを実行するだけの業務でも、
なぜそのテストを実施しているのかを考えることができます。
そのテストがどんなテストレベルでどんなテストタイプで、どんなアプローチで行われているのか考えることができます。
資格試験の学習内容といった位置づけではなく、
考えるためのツールとして非常に優れていると思っています。
アウトプットの習慣・慣れ
考えられるようになったら、
その考えが正しいのか、他の人がどう考えているのかを知る必要が生まれます。
黙って考えているだけでは思考しても価値になりません。
思考に価値を付与するためには、頭の中から外に出す必要があります。
アウトプットというとアレルギー反応が出てしまう人も少なくないと思います。
別に本を書けと言っているわけでも、論文を書けと言っているわけではありません。
ブログですらなくても良いのです。
「twitterを始めましょう。」
twitter地方に生息しているテストクラスタの方々は基本的に親切モンスターです。
ボソっと思っていることやモヤモヤを吐き出すだけでも相談に乗ったり共に悩んでくれるでしょう。
交流が苦手なら、誰かに話しかけろとも言いません。
思ったこと、学んだことをつぶやくだけで十分です。
思考を言語化すること、それを文字に起こして外に出すことが一番大事です。
言葉にして吐き出すことで思考が整理されますし、それまで考えなかった疑問につながったりします。
学んだことを吐き出すことが学びに繋がります。
このループを作り出すために苦手意識をなくし、習慣にしてしまうのが良いと思います。
自分がtwitterとこのブログに吐き出し始めたのが1年目の10月頃です。
もっと早い段階でアウトプットしていれば、その時点の自分がどう考えていたかを振り返ることもできました。
今、「駆け出し時期にこれをやれ」と強く主張できないのはここに由来します。
当時の自分が何に苦しみ、何に困って、何をしていたのかがわからないのです。
人は学んでしまい成長してしまうと、そうでなかったころの気持ちがわからなくなります。
よって、だらだらと書きましたが、
最終的に強いて過去の自分に告げるなら、
「自分の行動や思考のログを残す程度の内容でも良いので、アウトプットを残しなさい」です。